転職活動を始めるにあたり、最初に取り掛かるのは書類の作成です。
応募企業へ提出する必要がある書類は、主に履歴書と職務経歴書です。
そこで、
「転職活動で希望する企業に応募をしても、書類選考に通らない…」
「しっかり書類を作成したつもりなのに、一体なぜ落ちるの?」
ということはありませんか?
書類選考がなかなか通らないと、気が滅入ってしまうこともありますよね。
実は転職エージェント目線で見ると、書類選考で落ちる人には大きく分けて【7つの特徴】が見られます。
そこで今回は、「書類選考で落ちる原因」と「書類の通過率を上げるポイント」を解説いたします。
書類選考で落ちる人によく見られる7つの原因
書類の形式に不備がある
転職で必要となる提出書類は、証明写真や用紙のサイズなどが指定されている場合があります。
その形式に合わない書類を提出してしまうと、「しっかり確認をしない人」という悪い第一印象を企業に持たれてしまいます。形式に決まりがある場合は、それに沿って書類を作成しましょう。
また、パソコンを使用して書類を作成した場合に、印刷してみると文字が枠からはみ出ていたり、消えてしまったりということがあります。そうならないように、印刷した後に文字が枠に収まっているかしっかり確認しましょう。
その他、スマホアプリ等で目を大きく加工した証明写真を使用すると、企業側が不自然な印象を受ける可能性がありますので避けた方がいいでしょう。
書類の書き方に問題がある
履歴書では、会社名や学校名等は略語ではなく正式名称を記載しましょう。
例えば「(株)〇〇」は「株式会社〇〇」、「石川県立△△高校」は「石川県立△△高等学校」と書きましょう。
そして書類に誤字脱字が多いと、「仕事でも同じように、確認をしない不注意なタイプなのではないか」と企業担当者に思われる可能性があります。書類を書いた後には一通り見直しをしましょう。
また、書類を手書きで作成し間違いを見つけた場合に、修正液や修正テープを使って修正してしまうと企業の印象が悪くなってしまいます。
書類の提出までに時間がある場合は、新たに書き直す方が望ましいです。
提出までに時間がない等、どうしても書き直しができず訂正する際には、該当箇所に打ち消しの二重線を引き、訂正印を押しましょう。
その他、摩擦で消えるボールペンや鉛筆で書類を記入することもNGです。
このような転職の書類を提出する際には、消えない筆記用具を使用する必要があります。
油性のボールペンは乾きやすくにじみにくいのでおすすめです。
書類の内容に問題がある
応募企業が求めている内容とずれたことを書類でアピールしていれば、「企業研究をしていないのでは」「自己分析ができていない」と捉えられてしまいます。
また、具体的なエピソードが書かれていないと、応募企業もどう判断すればよいのか分かりません。
例えば、書類に「毎日仕事を頑張っています」とだけ書かれていたら、何をどのように頑張っているのか、まったく伝わりません。
その他、基本的なことですが、年齢が間違っている、学校の卒業年や前職の退社年が間違っているなど、内容に間違いがあることもNGです。
そもそも応募条件を満たしていない
企業が公開している求人票には、求める人材、経験や資格、スキルが書いてあります。
その応募資格はあくまで目安ではありますが、あなたが企業の求める条件と大きく乖離していると、書類選考からは落ちてしまいます。
書類には問題はないが、希望条件に問題がある
応募者の希望年収が合わなかったり、希望勤務地のポジションに空きがない場合は、見送られてしまいます。
その他、応募者の将来的なビジョンと企業の将来の方向が一致していないと、選考通過は難しいでしょう。
一般的ではない用語が使われている
応募書類で一般的ではない用語を使ったり、前職での業界用語を使用したりすると、内容が応募企業にうまく伝わりません。
文章が読みにくい・字が汚い
書類選考が通るかどうかは、書類を読んだ採用担当者に「この応募者に会いたい!」と思ってもらえるかどうかに掛かっています。
その内容を理解する以前に文章が読みにくいと、文章構成能力が低いと思われてしまいます。
また、字が汚いと丁寧に書類を書いていないと捉えられ、「志望度が低いのでは…」と応募企業に悪い印象を与えます。
企業が書類選考でチェックするポイントは3つ
1.自社で活躍してくれそうか
応募企業はあなたの書類を見て、前職や現職での実績や経験、スキルや資格を確認し、自社で活躍してもらえそうな人材なのかを判断します。
そのためには、あなたの経験・キャリアを書類で分かりやすく伝える必要があります。
その他、自己PRに書かれている内容を見て、応募企業の社風とマッチしていれば、「うちに合いそうな人材だ」と感じてもらえるでしょう。
例えば、「チャレンジ精神を持った人歓迎!」という企業であれば、それに呼応する自己PRや具体的なエピソードを職務経歴書に書いてアピールしましょう。
2.長く働いてくれそうか
企業にとって、人材を採用するにはたくさんの費用がかかります。
そこで、せっかく採用するのであれば、長く自社に貢献してくれる人を選びたいもの。
書類選考では、自社で長く働いてくる人物かどうかも見られます。
例えば、今まで同じ会社一筋で働いてきた方や一社での勤続年数が長い方は、その点で評価が高まるでしょう。
もし、今までの転職回数が多い場合には、企業担当者が納得するような理由を書いたり、今回応募した企業で長く働きたいという気持ちをアピールしたりするとよいでしょう。
また、「自分の最終キャリアとして御社を志望している」と文面で伝えれば、長く勤務したいというあなたの気持ちも伝わりやすいです。
転職回数が多いために選考から落ちることを恐れるが故に、転職回数を減らして申告したり嘘をついたりすることは絶対にNGです。
3.応募者の性格・パーソナリティ
「書類に書かれた文章はどんな言葉遣いなのか」「自己PRはどんな風にまとめているのか」「文章は分かりやすく丁寧に作成しているか」等も、応募企業に見られています。
書類に不備が多い候補者は、SPI等の適性検査や性格検査でも「慎重性に欠ける」などの診断結果が出ることが多いため、書類選考では落とされる可能性があります。
ご自身で考えているよりも、文章にはあなたの性格が出るものなので気をつけましょう。
書類選考の通過率を上げるポイント
自己分析を行う
書類を作成する前に、自分の適性を把握し、自己分析を行いましょう。
まずは学生時代や社会人経験の中で、「これが得意」「こういうことが好き」というものを思い浮かべてみましょう。思い浮かべたら、自分の強みはどういうところにあり、それを裏付けるための具体的なエピソードを書き出します。
<強みの例>
・誰とでもすぐに打ち解けるコミュニケーション能力
…エピソード例:大学でのサークル活動/取引先との良好な関係/サービス業で培った接客術
・物事をやり抜く粘り強さ
…エピソード例:高校時代の部活動/大学時代のゼミナールでの研究/資格取得のための勉強
・正確性
…エピソード例:在庫管理での徹底したダブルチェック/入社以来仕事でミスなし
・企画力・提案力
…エピソード例:文化祭での実行委員経験/売り上げ200%達成した販促イベント
・チャレンジ精神旺盛
…エピソード例:海外での留学経験/新規プロジェクトの立ち上げ
また、転職するにあたり、実現したいことや譲れない条件を明確にしておきましょう。
それがあなたの転職の軸になります。
今までの経験・キャリアを棚卸しする
前職・現職ではどんな仕事をし、そこから得られた経験が何かをまとめましょう。
仕事上困難なことがあった場合は、こんな風に乗り越えた・対処したという具体的エピソードがあれば職務経歴書に記載します。その方が書類の読み手である企業の採用担当者に伝わりやすいです。
また、達成率や実績がある場合は数字を用いて記載しましょう。
その他、資格を持っている場合は資格名を書くとともに、どのように実務に活かしていたのかも書類に記載しましょう。
企業研究を行う
応募する企業の情報は、企業ホームページや採用サイトを見て確認しておきましょう。
企業が求めている人材や、将来的なビジョン、企業風土などを知ることが出来ます。
また、その業界においてどういう立ち位置なのか、同業他社との違いも調べておくと尚よいでしょう。
自己PR・志望動機のアピールポイントを見直す
企業研究を行った後に、あなたの今までの経験と企業の望むスキルが合致するところを見極めましょう。
その点がその企業に対するあなたのアピールポイントになります。
アピールポイントは応募企業に分かりやすく伝えられるように、括弧や記号を用いて、項目ごとに見出しをつけるとよいでしょう。
誤字脱字がないか・伝わりやすい文章かチェックする
書類を作成したら、記載内容に誤字脱字がないか、読みやすい文章になっているかチェックしましょう。
書いて見ると、括弧や記号を使って見出しをつけた方が読みやすかったり、箇条書きにした方が分かりやすかったりすることがあります。
また、文章が長くなっているところは、改行してブロック分けすると読みやすくなります。
読み手が読みやすい・伝わりやすい文章にすることを意識しましょう。
その他、書類を手書きで作成する場合は丁寧に書きましょう。
証明写真や書類のサイズ等も不備がないか、今一度確認しましょう。
必ず第三者にチェックしてもらう
書類を作成したら、第三者にチェックしてもらいましょう。
自分ひとりで書類を確認すると、見慣れてしまい、間違いや不備に気付かないものです。
他者に見てもらうことで、読み手を意識した簡潔で分かりやすい文章になっているか、確認することができます。
転職エージェントを使って転職活動をする場合、履歴書や職務経歴書をチェックしてくれたり、内容についてアドバイスを貰ったりすることができます。
書類選考Q&A
履歴書は手書きで書くべき?
書類を作成する際に、手書きで書いた方がいいのか、パソコンを使用してもいいのか悩む場合があります。特に指示がない場合は、どちらでも問題ないでしょう。
大事なのは書類をどうやって作成したのかではなく、その中身なのです。
書類選考で落ちた後、メールの返信はどうすればいいの?
特に返信しなくてもよいでしょう。
直接企業に応募した場合で、メールを受け取った旨を返信したい時は、選考の時間をいただいたお礼とメールの内容について理解したことくらいにしましょう。
書類選考で落ちた理由を聞くのはNG?
直接エントリーした場合に、企業へ落ちた理由を聞くことはおすすめしません。
理由を聞いたとしても、おそらく当たり障りのない言葉で本当の理由は告げてもらえないでしょう。
転職エージェントを利用した場合、担当のコンサルタント経由で落ちた理由を聞くこともできます。
そのフィードバックが、次の応募企業の選考に活かすことができるかもしれません。
転職エージェント経由でも落ちることってあるの?
企業の求める基準に、応募者の経験やスキルが満たなかったり、条件に合わなかったりする場合は、落ちることもあります。
また、同時期に同じ求人に複数の応募者がいる場合には、企業は総合的に判断して次の段の選考対象者を決定します。
過去、書類選考で落ちた企業に再応募してもいいの?
数年前に一度不採用になっている企業に対し、その後経験やスキルを身に着けた場合は、再応募しても問題ないでしょう。
但し、企業の採用ページに「過去に応募したことのある方の再応募は不可」等と記載があればやめておきましょう。
また、不合格からすぐの再応募も、落ちる可能性が高いので避けた方がよいでしょう。
希望年収は低く書くべき?高く書くべき?
希望給与はあくまであなたの希望です。
もし、前職よりも高めの年収を希望する場合には、応募企業に納得してもらえるような根拠を用意しておきましょう。
しかし、希望する金額と相場との差があり過ぎると、企業側に金額がマッチしないと判断され、選考に落ちる可能性があります。そこで転職エージェントを通じて、相場を確認するのも良いでしょう。
パート・アルバイトの経験しかないが、職歴欄に書いてもいい?
正社員として働いた経験がなく、パート・アルバイトの経験しかない場合でも、職歴欄に記載して問題ありません。
「株式会社〇〇 入社(パートタイム)」「株式会社△△ 入社(アルバイト)」という風に記載しましょう。
まとめ
書類選考は転職活動の第一歩です。
はじめにしっかりとした書類を作成できるかどうかで、転職が上手くいくかどうかが決まるといっても過言ではありません。
しっかりと時間をかけて自己分析し、あなたの経験や実績を書類を通して企業に最大限アピールしましょう。
もし、「書類を書くのが難しい」「何を書いたらいいのかわからない」という場合は、北陸に特化した転職エージェントである人材情報センターにご相談ください!
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