面接ではもちろんその場で話される内容が重要ですが、それ以前に言葉遣いや服装・態度などの身だしなみがチェックされます。
特に転職の面接では、応募者に社会人経験があるということで、面接官は「社会人としてのマナーをわきまえている」ことを映す鏡として、身だしなみを必ずチェックします。
「身だしなみ」とは、「身のまわりについての心がけ。頭髪や衣服などを整え、言葉や態度をきちんとすること。(広辞苑より)」です。
これらは、あなたから企業への「この面接の機会を大切に考えています」という無言のメッセージとして伝わります。
転職活動時の身だしなみとして、面接に臨む上で常識的な服装・髪型・メイク等について、改めて確認してみましょう。
目次
転職面接の際の服装はやはりスーツじゃないとだめ?
面接時にスーツを着用する必要があるかどうかの判断は、応募する企業によります。
面接はビジネスの場なので、基本的にはフォーマルなスーツを着用すれば間違いがありませんが、企業の面接担当者のアナウンスに注意し、案内に従って服装を決めるようにしましょう。
特に指定がない時の服装
面接を受ける企業から特に服装の指定がない場合は、スーツで面接に行くのが一般的な社会人としてのマナーです。
スーツは上下揃ったフォーマルなものを選んだ方がよいです。
夏場でもジャケット着用の規定があるような企業面接の場合には、冬場はもちろん夏場でもジャケット着用で面接を受けましょう。
男性の場合はネクタイも着用しましょう。
「オフィスカジュアル」「ビジネスカジュアル」と言われた時の服装
男性の場合は、ジャケットに白や薄いカラーのワイシャツ、パンツというように、ネクタイがなくても問題ないでしょう。
女性の場合は、ジャケットにカットソー、スカートやパンツを合わせるとよいでしょう。
カットソーはノースリーブ等の露出度の高いものは避けて、シンプルで清潔感のあるものを選べばOKです。
男女ともにカジュアルとはいっても、ジャケットは着用するようにします。
スーツの上下はセットアップでなくても問題ありませんが、落ち着いた色のものにしましょう。
カジュアルと言われたからといって、デニムやTシャツ、パーカー等はNGです。
「服装自由」「私服面接」と言われた時の服装
面接企業から「服装自由」「私服面接」と言われた場合の服装でも、本当に私服にするのではなく、オフィスカジュアルのような服装にしておいた方がベターです。
アパレル業界や私服で勤務する企業等への応募で、普段の服装・雰囲気を知るために私服を推奨されている場合には、その指定に従いましょう。
その際、白や薄い色合いの襟のある服装だと、きちんとした印象を演出することができます。
Web・オンライン面接時の服装
新型コロナウイルス感染症の流行以降、転職の面接がWeb・オンラインでも行われるようになりました。
特に指定がない場合は、実際に企業に赴いて面接を受ける時と同様に、スーツで面接を受けるのが無難です。
転職面接での服装のポイント(スーツの色・インナーの選び方など)
男性編
スーツ
スーツの色は、一般的に無地の紺・黒・濃いグレーが望ましいでしょう。
スーツのサイズは、今の体型にあっていることが大切です。
上着にシワがないか、ズボンはプレスされ折り目がしっかりとついているかを確認しましょう。
インナー
ワイシャツの色は、白や薄いカラーの無地が望ましいです。
シワがなく清潔であること、肌や下着が透けないように同色の下着を着用すること、襟元から下着が見えていないことをチェックしましょう。
ネクタイ
ワイシャツ・スーツの色と合っていて、派手ではなくシンプルなものが好印象です。
ストライプ柄、ドット柄、小紋柄等がおススメです。
着用時は、曲がっていないか・緩んでいないかを確認しましょう。
靴・靴下
転職面接時に男性が選ぶべき靴は、つま先は丸めで紐がついており、装飾の少ないシンプルなデザインの革靴が最適です。
靴の色は黒やこげ茶など落ち着いた色味がよいでしょう。
靴はスーツや鞄の色に合ったものを選ぶと、全体のバランスがとれ、よりきちんとした印象を演出することができます。
面接の前には、靴底やかかとがすり減っていないか、大きな傷や汚れはないかをチェックしておきましょう。
足元は意外と見られるもの。汚れていると「清潔感がない」と思われてしまいますので、前もってピカピカに磨いておくことが大切です。
靴に合わせる靴下については、白は避け、黒や紺色といった暗い色のものを選びましょう。
靴下の丈は、ズボンの裾から地肌が見えない程度の長さのものを選ぶと、間違いがありません。
女性編
スーツ
スーツの色は、一般的に無地の紺・黒・濃いグレーまたはベージュ等の明るめのトーンが望ましいでしょう。
また、スーツのサイズは、自分の体型にあっていることが大切です。
パンツやスカートが短すぎないか・長すぎないか、肩幅があっているかなどを確認しましょう。
そしてスーツにシワがないか、スカートの裾がほつれていないかも確認しましょう。
インナー
ワイシャツまたはカットソーを着用しましょう。
カットソーは、丸首でもVネックでもOKですが、派手なフリルやリボンが付いたものは、面接の場にはそぐわないのでNGです。
インナーには柄物もありますが、転職面接では白や薄いカラーの無地が望ましいです。
肌や下着が透けないように、同色もしくはベージュのタンクトップやキャミソールを着用してください。
靴・靴下・ストッキング
転職面接時に女性が選ぶべき靴は、つま先が丸いもの、またはスクエアタイプで、装飾のついていないシンプルなプレーンパンプスです。
色は黒や紺、グレー、ベージュといった落ち着いた色味で、材質はエナメル・スエード質のものは避け、革・合皮のパンプスを選びます。
「ヒールなしのパンプスはだめですか?」と質問をいただくことがありますが、面接はフォーマルな場となりますので、3~5センチ程度のヒールのあるパンプスを履くのが礼儀です。
逆にヒールの高さが6センチ以上になると、フォーマルというよりもファッション的な意味合いが強く感じられるようになるため、面接の場には相応しくありません。
「ヒールが苦手」という方は、ストラップ付のパンプスを選んでもOKです。
ただし金融系など服装に厳格な既定のある会社では、ストラップ付パンプスをNGとみなすケースもあるようです。
面接前にはご自身が受けられる企業の社風をしっかりと調査して、面接時の服装を準備しておくことをおすすめします。
ヒールの太さについては、安定感のある太めのヒールを選ぶと良いでしょう。
ピンヒールやウェッジソールといった細すぎたり太すぎたりするヒールは、カジュアルな印象を与えてしまうため、面接の際には避けるのが常識です。
ストッキングは、ナチュラルな肌色がおススメです。
男女共通(鞄・その他)
鞄
転職面接で選ぶべき鞄のポイントは、ベーシックな色味、A4サイズの書類が入る大きさ、ビジネス向けのシンプルなデザイン、自立可能な構造の4点です。
色味については、黒や紺、茶やベージュといった落ち着いた色味のものを選びましょう。
また、面接時には会社資料を角2サイズの封筒で手渡されることがあります。
最低でもA4サイズの書類が折らずにしまえる大きさの鞄を用意しましょう。
基本的に面接時には鞄を床に置くことになりますので、面接時に持参する鞄はマチが十分にあり、自立可能なものを選びましょう。
デザインについては、ブランドロゴや装飾が入っているものは避け、ビジネスシーンに合ったシンプルな無地の鞄が最適です。
その際、カジュアルなショルダーバッグやリュックは避けるようにしましょう。
材質はキャンパス地のものだとカジュアルに見えるため、革・合皮のものを選ぶと良いです。
ビジネス向けのデザインであれば、ナイロン製の鞄でも問題ありません。
チャックの有無は気にしなくても良いのですが、中身が見えるとどうしてもだらしない印象を与えてしまうので、チャックやマグネットがついた中身が見えない鞄を選ぶ方がベターです。
出し入れがスマートにできた方が楽だと思いますので、マグネット式の方が良いかもしれません。
その他
転職面接の服装において、なによりも大事なのが「清潔感があること」です。
スーツや鞄、靴にほこりやごみ、汚れがついていないかを確認しましょう。
転職面接でのヘアスタイル・メイク
ヘアスタイルは人の印象を大きく左右する要素であり、とても重要です。
髪の色は派手な茶髪は避け、地毛に近い自然な色をおススメします。
目にかかる前髪は、スタイリング剤を使って横に流すか切るようにして、顔(表情)がしっかり見える方が好印象です。
男性編
ヘアスタイル
清潔感を演出できる短髪が好印象です。
ジェルやワックスを使って髪につやを足し、寝ぐせはきちんと直していきましょう。
女性編
ヘアスタイル
ぼさぼさした髪は清潔感がないように見えてしまうので、しっかり櫛でとかしておきましょう。
長い髪の場合は後ろで一つに結ぶなどして、お辞儀をした際に髪が落ちてこないようにするほうがよいでしょう。
メイク
基本的には、厚化粧でもノーメイクでもなく、健康的で自然なメイクが好印象をもってもらえるでしょう。
季節による服装のポイント
暑い夏の日の面接
転職の面接はあくまでもフォーマルな場ですので、ネクタイやジャケットをきちんと身に着けるのがマナーです。
但しクールビズの指示があった場合は、それに従っても大丈夫です。
ジャケットの有無に関わらず、男性は長袖のYシャツを着用しましょう。
寒い冬の日の面接
コートやマフラーは着用して面接に向かうことは問題ありませんが、社内に入る前に脱いで社外に出た後に着るようにします。
集合ビルの場合には、応募先企業のエントランスまでは着用していても構いません。
きちんとたたんで手に持った状態で、受付で名乗るようにすればOKです。
面接中は、コートやマフラーをたたんで鞄の中に入れるか鞄の上に置いたり、椅子の背もたれにかけておいたりすると良いでしょう。
転職面接の服装【Q&A】
就職活動で着用したリクルートスーツはあり?
就職活動や新卒時の定番だった黒い無地のリクルートスーツは、「新人ぽい」「仕事に慣れていない雰囲気」「しっかりしていない」「頼りない」等という印象を企業に与える可能性があるため、転職面接時には避けたほうがよいでしょう。
もし、リクルートスーツしかない場合は、インナーを白ではない薄い色のワイシャツにしたり、カットソーを着用したりすると、新人ぽさを薄めることができます。
転職活動用に新しくスーツを購入する場合は、清潔感がある紺やグレー等のベーシックなスーツをおすすめします。
スーツを購入するにあたっては、サイズ感も重要です。
今の体形にフィットし、スタイルが良くみえるものを試着して選びましょう。
転職の面接はユニクロのスーツでもOK?
きちんとした縫製で生地に清潔感があれば、スーツのメーカーはどちらのものでも問題ありません。
筆者はジャケットを着る時に、ユニクロのアンクルパンツを愛用しています。
ラインが綺麗でとても動きやすく、家で洗えるところが気に入っています。
丈の長さも選べるので重宝しています。
まとめ
身だしなみは、企業に対する誠実さを表すことや、あなたに常識があるというアピールにつながります。
転職面接の当日は少なくとも家を出る前と会社に到着前の2回は、身だしなみをチェックし、準備をしっかりとしたうえで面接に臨むようにしましょう。
もしも服装に不安な点がある場合は、転職エージェントに相談してみてください。
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服装について心配な場合も、相談に乗ってくれます。
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常識的な服装をすることで、あなたから企業への「この機会を大切に考えています」という無言のメッセージが、きちんと伝わりますように。
転職の面接が上手くいくことを応援しています!